近年、日本では労働人口の減少などにより、人材の獲得競争が激化しています。
そういった中、今までの採用活動では思うように人材が集まらないため、「ダイレクトリクルーティング」という、欲しい人材に直接アプローチする方法で人材獲得を目指す企業が増えています。
この記事では、『LINEを用いたダイレクトリクルーティング(採用活動)』とはどういったものなのかを解説していきます。
ちなみに…
日本マクドナルド株式会社や日本生命保険、警視庁もLINEを用いた採用活動を行っているようじゃ。
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採用を強化したい
人事、労務担当で採用に悩んでいる
LINEを使った採用に興味がある
ダイレクトリクルーティングについて
ダイレクトリクルーティングとは…
企業が欲しい人材に対しSNSやWebサービスを活用して、直接アプローチする採用方法です。
この方法には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
ダイレクトリクルーティングのメリット
- 転職潜在層(良い条件があれば転職したいと考える人)へリーチしやすい。
- 自社の魅力をアピールしやすい。
- 従来の採用よりも低コスト。
- 自社で準備、面接、採用を全て行うため、自社の採用力が向上する。
- 採用ノウハウが蓄積できる。
転職潜在層は人材サービスに登録していないケースが多いため、そういった層へリーチできる可能性があります。
ダイレクトリクルーティングのデメリット
- 企業自らがアプローチする必要があるため、今までになかった業務負荷が発生する。
- 採用フローを確立するまで手間と時間がかかるため、短期的な採用活動には不向き。
- 採用ノウハウが必要になる。
LINEを用いた採用活動について
ここからは、ダイレクトリクルーティングのツールとしてLINEを使用した場合についてご紹介していきます。
LINEの利用状況
LINEのソーシャルメディアとしての認知度は9割以上、利用率も約8割
10歳代~30歳代の約8割が毎日LINEを利用している
という結果が得られました。
その他に、株式会社ネオキャリアが行った2022年度の就職活動時のコミュニケーションに関する調査では、
「就職活動時に企業とのコミュニケーションツールとして利用したいのは?」という問いに対し、「LINE」と回答する学生の割合が年々増加傾向にある。
という結果が得られています。
これらのことから、求職者(特に若年層)へのアプローチ方法としてLINEを選択することは有効であるということがうかがえます。
LINE公式アカウントでは何ができる?
LINEやLINEアカウントには、大きく分けて2つの種類があります。
◼️LINEとLINE公式アカウントの違い
LINE | LINE公式アカウント | |
利用者 | 個人ユーザー | 企業や店舗 |
料金 | 無料 | 無料〜有料で使えるプランあり |
特徴 | ・1対1のやり取りしかできない ・家族や友達とのコミュニケーションがメイン | ・1対大人数のやり取りも可能 ・顧客とやり取りしたい企業や店舗の利用がメイン |
上記をふまえ、採用活動においてLINE公式アカウントでできることを解説していきます。
LINE公式アカウントでできること
1.応募者とメッセージのやり取りができる
2.応募見込みの人を集められる
3.企業や仕事内容を知ってもらえる
1.応募者とメッセージのやり取りができる
普通のLINEと同じく、LINE公式アカウントのメイン機能はメッセージのやり取りです。
応募者との1対1のやり取りはもちろん、複数のユーザーにメッセージを一斉送信することもできます。
LINEを使い慣れている方であれば操作の仕方に困ることはないでしょう。
2.応募見込みの人を集められる
LINE公式アカウントでは、「友達登録の人数を増やす=応募見込みの人を集める」ことができるのもポイントです。
XやInstagramなど、他のSNSと掛け合わせるとアカウントの存在をさらに認知してもらいやすく、友達登録の人数を増やすことにも繋がります。
友だち登録の人数が増える=必然的に求人応募見込みの人数も増える
ことになるため、配信した求人情報への問い合わせや応募も増える可能性があります。
3.企業や仕事内容を知ってもらえる
友達登録者や応募見込みの人を集めることができたら、企業や仕事内容を伝えるコンテンツを配信するのも効果的です。
社員のインタビュー動画やブログ
社内外の画像
企業方針やサービスについてのコラム
「LINE VOOM」でショート動画を配信
など企業や仕事内容を伝えるコンテンツを配信することで、実際に会社で働く姿をイメージしやすくなるでしょう。
企業に良いイメージを持ってもらえれば求職者が応募を決めるきっかけにもなりやすく、応募数がさらに増加する可能性も見込めます。
採用活動にLINEを利用するメリット
採用活動をLINEで行うメリットを企業側・求職者側それぞれの視点で解説します。
企業側のメリット
企業がLINEで採用活動を行うメリットを解説します。
1.メッセージ開封率が高い
2.求職者とスムーズにコミュニケーションがとれる
3.採用活動の手間を減らせる
4.採用ミスマッチが起こりにくい
1.メッセージ開封率が高い
メルマガと違い、LINEならブロックされない限りほぼ確実に求職者にメッセエージを届けることができます。
メッセージ開封率も高く、問い合わせや応募など、一歩踏み込んだアクションへ繋がりやすくなるでしょう。
多くの人に届けたいお知らせやメッセージがある場合にも、LINEの活用はかなり有効です。
2.求職者とスムーズにコミュニケーションがとれる
求職者が普段からLINEを利用していることから、メールなどと比べ返信スピードが速い傾向があり、スムーズなやり取りが見込めます。
3.採用活動の手間を減らせる
採用活動にLINEを使う場合、人手や業務にかかる時間を減らすことができます。
具体的には、
・チャット機能で面接日程の調整。
・チャットタグを利用して求職者をグループ分けできるため、グループごとに必要な情報を届けられます。
などができるので、応募者へのメールや電話対応が軽減されます。
また、指定した日にコンテンツやメッセージを予約配信することもできます。
チャット画面は友だち(応募者)毎にトーク内容をまとめられているから、採用担当者間で情報共有しやすいところや、既読状況の確認ができるため、コンテンツの内容や施策の分析ができるのもいいよね。
採用ミスマッチが起こりにくい
自社の社員が直接、求職者に魅力をアピールできるため、入社意欲の高い人物が応募者となる可能性が高い。
求職者側のメリット
求職者側のメリットとしては
・連絡を見逃しにくく、新しく配信されたコンテンツを見つけやすい。
・採用情報をLINE上で確認でき、問い合わせやエントリーフォームなどにアクセスしやすい。
・質問がしやすく、採用担当者との距離が近く感じられる。
などのメリットがあります。
LINEは毎日使ってるアプリだから、新しいメッセージにすぐ気付けるし、気軽に質問や相談ができそう。
LINE採用活動の流れ
①LINE公式アカウントを開設する
LINE公式アカウントには、「認証済みアカウント」と「未認証アカウント」があり、認証済みアカウントは、LINE社からの正式な認証を得るための審査があります。
認証済みアカウントは、審査に多少の時間はかかりますが、会社としての信頼性を高めることができます。
②求職者に友だち登録してもらう
自社LINEアカウントに友だち登録してもらうための導線を複数準備し、友だち登録者数を増やしていきます。
【導線例】
・自社のHPの採用ページにLINE公式アカウントへの誘導バナーを貼る
・説明会の資料などにLINE公式アカウントのQRコードを貼る
・自社のTwitterやInstagramなどのSNSからLINEに誘導
③会社概要や求人情報を発信する
メッセージ配信・LINE VOOM などで以下のコンテンツを配信。
【例】
・企業方針や商品・サービスに対する思いをコラムとして配信する
・リッチメニューに社内外の雰囲気が分かる画像を載せる
・社員の1日のスケジュールやインタビューを動画にして配信する
会社の概要や仕事内容を知ってもらうことが大切です。
自分が実際に働くイメージを持てると、問い合わせや応募へ繋がりやすくなります。
④チャット(トーク画面)で個別のコミュニケーションを取る
LINEは気軽に使えるツールのため、応募しやすい反面、応募後の辞退もメッセージ1つで気軽に行えてしまうデメリットもあります。
応募完了後や内定後の辞退を防ぐため、下記を意識するのがポイントです。
◼️応募完了後や内定後の辞退を防ぐポイント
・面接の日程や持ち物などを案内する
・面接後のフィードバックを行う
・質問を受け付ける
・入社までの連絡をこまめに入れる
応募完了〜入社完了までLINEを活用して案内やお知らせなどを配信しておくと、内定辞退を防げたり入社前の意識向上を図ることができます
⑤LINE公式アカウント運用効果測定し、採用ノウハウを蓄積。
運用効果を定期的に見直し、採用ノウハウを蓄積していくことが重要です。
確認するポイントとしては、
・メッセージの開封率やクリックの状況を確認し、配信時間帯や内容を見直す。
・採用に至った人がどこから友だち登録したのか、経路を分析する。
などがあげられます。
Lステップの構築代行なら、みらいきってにお任せください
採用を強化したい
人事、労務担当で採用に悩んでいる
LINEを使った採用に興味がある
採用活動に使える!LINE公式アカウントの機能
採用活動に使えるLINE公式アカウントの主な機能は、以下のとおりです。
1.メッセージ配信
2.自動返信
3.チャット機能
4.リッチメニュー
5.LNE VOOM(旧タイムライン機能)
6.分析機能
7.リサーチ(アンケート機能)
では、詳しく解説していきます。
①メッセージ配信
テキスト、画像、動画、PDF、音声データなどを添付もしくは送付できます。
リッチメッセージやリッチビデオメッセージなどを利用すると求職者の目に留まりやすい傾向があります。
リッチメッセージ … 画像とテキスト情報を組み合わせたもの
リッチビデオメッセージ … 自動再生される動画
配信方法はチャット以外に以下の3種類あり、状況に合わせて使い分けることで効率よく効果を高めることができます。
一斉配信 … 一斉に同じ内容を配信する方法
セグメント配信 … メッセージを送る人を条件で絞り込み、配信する方法
ステップ配信 … あらかじめ準備したメッセージを順番に配信する方法
②自動返信
あらかじめ設定したキーワードを友だちが送信した時に、自動で返信してくれる機能。
営業時間などの時間帯で手動対応する時間、自動応答で対応する時間に切り替えることができます。
③チャット機能(=個別トーク)
求職者ごとに1対1でやりとりができ、その履歴をさかのぼって確認することができます。
④リッチメニュー
トーク画面の下部に表示される固定メニューのことです。
お問い合わせやエントリーフォーム、採用スケジュール などの情報にアクセスしやすい環境を作ることができます。
⑤LINE VOOM(旧タイムライン機能)
ショート動画、テキストや画像などを投稿できる機能。
LINEの友だち関係ではなく、フォローで繋がるサービスのため、友だち登録していない人も投稿を見ることができます。
友だち登録者数が少ない初期段階に有効じゃ。
⑥分析機能
友だち追加数やブロック数、配信に対する反応などを分析できる機能。
【例】
・メッセージ配信
開封数・クリックユーザー数・再生開始ユーザー数・再生完了ユーザー数など。
・リッチメニュー
クリック回数や表示回数など。
効率的な運用を目指すには、これらの数値を確認し分析することがとても重要じゃ。
⑦リサーチ(アンケート機能)
投票形式やアンケート形式で、質問するページを作成・配信し、回答を集計することができる機能です。(ただし、回答と回答者を結び付けることはできません。)
以上、LINE公式アカウントでできる機能についてご紹介しました。
LステップなどのLINE公式アカウントの機能を拡張するツールを併用すると更により効率よく効果的な運用が可能となります。
LINEで採用活動を行う際の注意点
LINEだけに限られることではありませんが、自社サービスではなく、他社のサービスを用いる事は、他社に個人情報を預ける行為となります。
そのため、一定のリスクがあることを理解しておく必要があります。
■自社で整えておく必要がある事項
・継続的な運営ができるような管理体制を作る
・運用ルールを定める
・情報漏洩のリスク管理
過去に採用担当者が応募者の個人情報を私的に利用する事件とかあったし、採用担当者への教育も含めたリスク管理が必要だね。
まとめ
LINE公式アカウントを用いた採用活動は、LINEという普段から使い慣れたツールを用いるため、求職者とコミュニケーションがとりやすくなる点が一番のメリットです。
スムーズなコミュニケーションが取れるため、求職者からの質問や相談、面接の日程調整などをテンポよく進めていくことができます。
また、求職者に直接自社の魅力をアピールできるため、自社の事業内容を理解した求職者が応募者となる可能性が高くなります。その結果、採用ミスマッチが起こりにくくなるといったメリットもあります。
このように、LINEを用いたダイレクトリクルーティングは、
採用担当者の業務負荷を軽減しながらも、応募者一人一人とコミュニケーションをとり、採用につなげることが実現できる手法です。
採用活動で苦戦されている方、ぜひご検討ください。
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