採用担当者の中には、自社の求人情報の出稿先について
求人は、従来通り大手求人サイトに出稿する方がいいのかな?
いや、求人サイトに出稿しても反応が薄かったから、ネット広告の方がいいかも?
と悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、採用における求人広告との違いや採用に使われるネット広告の種類、ネット広告を採用に活用するメリット・デメリットについて詳しく解説します。
ネット広告は出稿するだけでは効果を得ることができません。
まずはしっかりと広告の種類やメリット・デメリットを理解することが大切です。
採用における求人広告とネット広告の違い
採用における広告として一般的に、
「求人広告」と「ネット広告」の2種類が活用されています。
求人広告とは、求人サイトの中に掲載する広告のことを指します。
リクルートやdoda、indeedなどに掲載する広告のことだね
ネット広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンやSNSなどに一般的な広告と同様に出稿し、リンク先に採用のLP(ランディングページ)などを設置する広告を指します。
どちらも優れた採用手法ですが、
ネット広告を活用した採用方法のほうが圧倒的に低コストです。
求人採用におけるネット広告の種類
求人採用におけるネット広告の種類には以下のようなものがあります。
1.ディスプレイ広告
2.リスティング広告
3.リターゲティング広告
4.ネイティブ広告
5.動画広告
6.SNS広告
1.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトに設けられている広告スペースに出稿する広告です。
多くのWebサイトには広告枠が設定されており、テキストの間に設定されていることもあれば、サイトの余白に大々的に設置されていることもあります。
ディスプレイ広告は画像を使うことが多いですが、テキストや動画を用いた広告を出稿することもできます。
求職者がディスプレイ広告を1度目にしただけで、応募する可能性は高くはありません。
しかし、募集広告が何度も表示されるため、認知度拡大が期待できることと、繰り返し目にするため応募に繋がりやすくなる効果があります。
2.リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果の上部に「広告」とタグ付けされて表示されるネット広告です。
検索結果に表示されるため、テキストのみの広告となりますが、検索キーワードによってターゲティングすることができるため求人広告との相性に優れています。
たとえば、「転職 20代」と検索するユーザーは”20代で転職したいと考えている”ということは一目瞭然ですので、このキーワードに求人募集の広告を出稿することでクリックしてもらえる可能性が高くなるのです。
また、「フリーター やばい」と検索する人の中には、そろそろ正社員として働くべきか考えている人もいるため、このような潜在層にもアプローチすることもできます。
リスティング広告は競合も多いため、広告を出稿しても思ったようにクリック率が伸びないこともあります。
この方法は、キーワードの設定がかなり重要なんだね。
3.リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、インターネット上で自社のホームページや商品に興味を持ったユーザーを追跡して、何度も自社の広告を表示するネット広告です。
何度も同じ広告を目にすることで、潜在的に認知してもらうことができ、徐々に興味を持ってもらうことができます。
すでに自社の情報に触れているユーザーなので、応募する可能性が高くなると考えられます。
4.ネイティブ広告
ネイティブ広告とは、Webサイト内のコンテンツ一覧のなかに同じように表示されるネット広告です。
いかにも広告という表示がされていないため、Webサイトを周回している中で広告とは思わずにクリックしてもらえることや、目に留めてもらいやすいという特徴があります。
5.動画広告
動画広告は、主にYouTubeやSNSで利用される広告です。
強制的に見なくてはいけない広告であるため嫌悪感を持っている方は多いですが、裏を返せば必ず目に入る広告となるため、ユーザーの興味を惹く動画を作ることができれば大きな効果が期待できます。
YouTubeでは広告表示時間が長くなったことや、スキップまでの時間が長くなったため、さらに効果が期待できるでしょう。
6.SNS広告
InstagramやX(旧Twitter)、TikTokなどでは、採用に関する広告も増えてきています。
中でもZ世代の利用者が非常に多いTikTokでは採用のために自社アカウント運用をする企業も増えており、TikTok広告を通じてフォロワーを集め、TikTokライブで簡単な会社説明会をするという流れも定番になりつつあります。
求人採用で利用できるネット広告比較表
求人採用で利用できるネット広告比較表は以下の通りです。
広告の種類 | メリット | デメリット | 費用相場 |
ディスプレイ広告 | テキストや動画広告も利用できる | 求人応募までに時間がかかることが多い | 1クリック10円〜数百円 |
リスティング広告 | キーワードによってターゲティングできる | 競合が多いキーワードでは広告を出稿してもクリックされないこともある | 1クリック数円〜数千円 |
リターゲティング広告 | 追跡して何度も広告を表示できる | 広告が表示されすぎて悪い印象を持たれることがある | 1クリック数十円〜数千円 |
ネイティブ広告 | 広告だと思われにくく目に留まりやすい | 誤タップされる可能性が高い | 1クリック50円前後、1,000回表示500円〜800円ほど |
動画広告 | 必ずユーザーの目に入る | 動画のクオリティが求められる | 30秒視聴50円前後 |
SNS広告 | 若年層にアプローチしやすい | 中長期的な運用が必要 | 1再生数十円 |
採用でネット広告を利用するメリット
採用でネット広告を利用するメリットは以下の通りです。
1.採用コストが削減できる
2.ターゲティングができる
1.採用コストが削減できる
求人サイトに広告を出稿する場合、掲載時に費用を支払う「掲載課金型」、応募・採用時に費用が発生する「成果報酬型」、求人情報がクリックされたときに費用が発生する「クリック課金型」の3種類に分けることができ、正社員を採用するときの費用感は以下の通りです。
〈正社員採用時の費用〉
掲載課金型 | 20万円〜100万円ほど |
成果報酬型 | 30万円〜120万円ほど |
クリック課金型 | 1クリック数百円程度 |
また、転職エージェントを利用する場合は、求職者の想定年収の30%~35%が費用になるため、100万円以上の費用がかかることが一般的です。
求人サイトや転職エージェントを利用した採用活動は高額になりやすいです。
一方でネット広告を利用した場合、掲載期間によっては100万円以上になることがあるかもしれませんが、ほとんどの場合は100万円以下に収まります。
2.ターゲティングができる
ネット広告では、年齢や性別、居住地、趣味など、さまざまな条件に絞って広告を配信できるため、採用したい人だけに広告を配信することができます。
自社のターゲット層以外には広告が表示されないため、ネット広告は費用対効果が高いと言われています。
採用でネット広告を利用するデメリット
採用でネット広告を利用するデメリットは以下の通りです。
1.LPや採用ページを作る必要がある
2.広告運用についての知識が必要になる
3.ネット広告に求人情報を求めていないユーザーもいる
1.LPや採用ページを作る必要がある
ネット広告のリンク先の、LPもしくは採用ページを整える必要があります。
LP制作の費用相場は1ページ50万円前後となっているため、それなりの費用が必要ですが、一度作ってしまえば細かい部分を編集して使い回すことができます。
2.広告運用についての知識が必要になる
ネット広告は出稿しただけでは高い効果を見込むことができないため、出稿する時間帯や広告のデザイン、ターゲティングの精度などの知識が必要となります。
広告運用について知識がない場合は、広告運用を外部委託することも可能です。
広告をただ出しただけじゃダメなんだね…。
3.ネット広告に求人情報を求めていないユーザーもいる
求人広告=求人サイト・ハローワークというイメージを持っている方も多いため、広告から採用ページに飛んだとしても応募まで辿りつかないこともあります。
ネット広告を見て企業に直接応募する人も一定数いるため、効果がないというわけではありません。
ネット広告を使った採用活動を成功させるポイント
ネット広告を使った採用活動を成功させるためのポイントは3つです。
1.ペルソナを設定する
2.求職者の知りたい情報を掲載し、自社の魅力を伝える
3.継続的な改善・運用
1.ペルソナを設定する
自社で採用したい人物像を明確に設定することで訴求力が高まるため、採用したい人物に刺さるネット広告を作成することができます。
ネット広告では細かいターゲティングができるので、そのためにもペルソナ設定は重要です。
2.求職者の知りたい情報を掲載し、自社の魅力を伝える
給与や福利厚生などの基本情報に加えて、職場の雰囲気が伝わる写真を掲載し、働くイメージがつきやすい内容にする必要があります。
・どんな仕事をするのか。
・社会でどんなふうに役立っているのか。
・どんな人が働いているのか。
・会社として、どんな価値観を大切にしているのか。
・どんな制度があるのか。
などを掲載すると、自社の魅力が伝わりやすくなります。
3.継続的な改善・運用
「広告をだしたら終わり」ではなく、経過を確認しながら改善していくことが一番重要です。
広告媒体ごとのデータを確認し、キーワードやLPの内容、広告文などを適宜見直すことが必要なので、リソースの確保と採用活動が軌道に乗るまでに時間がかかることを考慮しておきましょう。
マーケティングの専門的な知識も必要なので、外部委託することも選択肢の一つに入れておいてもいいと思います。
まとめ
本記事では、採用における求人広告との違いや採用に使われるネット広告の種類、ネット広告を採用に活用するメリット・デメリットについて詳しく解説しました。
求人サイトに広告を出稿しても思ったような人材からの応募が無かったり、働き方が変化していることもあり、優秀な人材はフリーランスで働いたり、独立したりと、求人に困っている企業も多いでしょう。
そこで活用したいのが、今回紹介したネット広告です。
ネット広告では細かいターゲティングや広告の種類を選べるため、狙った人材にのみアプローチすることが可能となり、その結果、費用対効果が高い採用活動が行えます。
また、LPや採用ページについては初期投資が必要ですが、使い回しができるため、長期的に使用することで採用に関わる費用を抑えることになります。
ぜひ本記事を参考にして、ネット広告を活用して求人募集および採用活動をしてみてください。
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